ブックタイトルvol.133

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概要

vol.133

DiamondSocietyPresentsコーヒーの名店、八ヶ岳にオトノあり八ヶ岳山麓の北杜市には、「平山郁夫シルクロード美術館」をはじめ、見応えのあるモダンアートのミュージアムやギャラリーが目白押し。でも、旅の2日目の朝、ゆっくりと朝食を終えた吉村さんが最初に向かった先は、ホテルから車で10分ほどの森の中にある「カフェ・オトノ」。コーヒー好きの間では、「八ヶ岳にオトノあり」として、つとに知られる伝説のカフェです。午前11時。一軒家に隣接した小さな店のドアを開けたとたん、コーヒーの香ばしい香りにふわりと包まれました。磨き込まれたカウンターの向こうでにこやかに迎えてくれるのは、白衣姿のオーナー、乙野裕さん。京都・三条堺町の老舗コーヒー専門店「イノダコーヒ」で40年以上勤めた後、八ヶ岳山麓に自店を構えて今年で10年。コーヒー豆やケーキはイノダコーヒ本店から取り寄せ、抽出方法も本店に倣ったスタイルで。格調を感じさせる縦長のカップも、イノダコーヒと同じデザインによるオリジナルです。  「朝起きたら、まずコーヒーを飲むのが日課」という吉村さんは、看板の「アラビア」をリクエスト。「意外と大胆にお湯を注ぐのですね」。「戦後間もない頃のブレンドなので、あまり神経質にならず、〝攻める〟漉し方のほうが合うのです。これは、クリームを入れてお召し上がりください」。「イノダコーヒ」ファンなら覚えのある、コクと涼やかなキレを備えたコーヒーの味わいと、サービスの間合いの心地よさ。そ2 13カフェ・オトノ(Cafe Otono)0551-38-0315 山梨県北杜市大泉町谷戸5729-37 冬季12:00~17:00、夏季11:00~17:00 火曜・水曜・第3月曜(祝日は営業)、1月中旬~3月中旬1.カウンターの背後に窓が広がる開放的な店内。春には桜、夏には青葉、秋は紅葉、冬は雪景色と、四季折々の“借景”に心癒されます。オーナーの乙野裕さん。「初代オーナーにお仕えして多くのことを学ばせていただきました」。柔らかい京言葉の響きと、所作の美しさが印象的です。 2.イノダコーヒ伝統のブランドである「アラビア」をはじめ、ジャマイカ、プレミアム、マンダリンなど6種類の豆を用意。コーヒーは500円~。 3.イノダコーヒ本店から営業日朝5時の便で届けられるケーキ2種。正統派ウィーンスタイルのザッハトルテとラム酒をきかせたラムロック。6