ブックタイトルvol.134

ページ
48/76

このページは vol.134 の電子ブックに掲載されている48ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

概要

vol.134

国土と神々、そして美味も生むお多賀さんへドライブダイヤモンド滋賀から湖北方面へ、車で走ること約1時間。たどり着いたのは、古くから「お多賀さん」と呼ばれ親しまれている多賀大社です。日本の国土と八百万の神々を生んだ伊邪那岐命、伊邪那美命を祀るこの大社は、延命長寿・縁結びの神様。かつては戦国武将の信仰も集め、鳥居をくぐると豊臣秀吉の寄進によりつくられた石の反り橋「太閤橋」が目に入ります。その向こうの境内には、鎮守の森を背負って本殿が建ち、そのそばには絵馬殿が佇んでいます。――が、おやおや? そこにかかっているのは絵馬ならぬ、杓文字。なんでも717年、元正天皇が病に倒れた際、多賀大社の神主さんたちが強飯を炊き、御神木で作った杓文字に盛って献上したところ、たちまち全快。以来、多賀杓文字は無病長寿のお守りや絵馬として使われるようになったそうです。多賀杓文字に願い事をしたためた後は、土産物店などが軒を連ねる「絵馬通り」へ。「ここのお土産物屋さんは、多賀大社で働く宮大工の妻が始めたんです。建築中は夫に触れることが許されなかったので、そばで見守りたいという思いがあったんですよ」と『莚寿堂本舗』の五代目、山根芳美さん。同店もそうした妻の思いから明治12年に開店し、お多賀さん名物「糸切餅」を作り続けています。糸切餅とはその昔、蒙古襲来の際、台風が蒙古船を撃沈したことをお多賀さん名物が七変化戦国武将も信仰した大社太閤橋を越えると見えるのが、荘厳な拝殿。創建時は不明ですが、「古事記」にその名が記されているとされています。多賀大社0749-48-1101 滋賀県犬上郡多賀町多賀604 8:00~16:00滋賀46