ブックタイトルvol.145

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概要

vol.145

伽藍の奥にある「方丈」で坐る。一般の坐禅会もここで開催。小林が伺ったのは、古都鎌倉きっての禅の名刹・建長寺です。「坐禅は体験して学ぶこと。足が痛いんじゃないかな、耐えられそうにない…と、頭でっかちに偏って考えることを戒め、体験してみる。そうすると色々な気づきがあります」とは今回、指導してくださった建長寺の僧侶、山﨑亮道さん。大切なのは姿勢と呼吸。調身、調息、調心と言われ、姿勢、呼吸、心を整えます。まずは背筋を伸ばし、姿勢を調えます(調身)。右足を左の腿の上にのせ、左足を右の腿の上にのせる「結跏趺坐」。無理な人はどちらか片方の足だけを腿に乗せる「半跏趺坐」や胡坐でも構わないとのこと。次に手を法界定印という楕円の形に組んだのち、姿勢を正し、半眼で1mくらい先に視線を落とします。腹式呼吸を禅の基本「坐禅」で自己を見つめ、心の働きを調えるととのしながら1から10まで数え、呼吸と心を調えていきます(調息・調心)。「あれこれ考えて無心になれません…という声を聞きますが、無心とは考えないことではありません。考えに入りきり、その行為さえも忘れてしまうほど、今の自分を見つめるということなんです」。自己の内を知ると本当に必要なことが見え、正確な判断ができる。禅の修行は実はいつでもどこでも始められるそう。歩く時も、食事の時も、働く時も、全てが禅。一度きちんと指導していただくと、普段の生活にも禅の考えを取り入れることができそうです。心にゆとりをもたらす時間をつくるため、ぜひ建長寺の坐禅体験に参加されてはいかがでしょうか。日本禅の源流、建長寺で坐禅体験鎌倉Kamakura知っているようで、実はよく知らない禅の世界。「ダイヤモンド鎌倉別邸ソサエティ」スタッフの小林萌華が、禅の基本「坐禅」を教わりました。建長寺は建長5年(1253)に創建された鎌倉五山第一位の禅刹。けっかふざはんかふざあぐらほっかいじょういん法堂の天井に小泉淳作によって描かれた「雲龍図」も必見です。52